フルカウルが好き

Daytona675→ZX-6Rという華麗な移行(間に何かあったような…?)

卒業検定完了(検定振り返り)

さる某日においては申し込んだ卒業検定を受験、確と合格を得た。これにより、バイク納車に関連する最も難易度の高いタスクは終了したのである。やったぜ。

 

実際のところ、納車日までには免許の書き換えやらが必要となるのでもう終わり、というわけにもいかないのである。しかし、教習所入校やバイク屋での品定めなどと比べると圧倒的に面倒であるのが卒業検定でもある。

 

私が検定を申し込んだ日、他の教習生の数はおおよそ25名程度であったろうか。MTやAT、小型に中型、大型と色々な種類の方々が集合場所で席についていたが、大半は中型及び大型のMTであったのだ。やはり各々多少の緊張感を持っていると見え、へらへらとした阿呆な風体の御仁は一人として存在してはいなかった。

集合時間を迎えたところで事前説明に15分ほどの時間が費やされ、それが終わればそのまま検定コースを見渡せる待合室へと移動。なお、説明の前にどうも一人着席していない人がいたらしく問い合わせをしたのちに説明が始まったのだが結局姿は見えなかった。追加料金、おめでとうございます。

まあ、ここからは各人に振り分けられた番号順に検定が始まるのです。正直、面白みに欠ける。でも、心に響く、いや心に衝撃を与える出来事は二つほど在った。

 

一つは僕が検定を受けるおよそ30分前にやはり中型を受けた人物の転倒。僕の記憶が正しければその人は試験官に「今日受からないとダメなんです!」と冗談めかしつつも雰囲気が穏やかでないような、悲壮感の纏わりついていた。

その人の検定を僕は最初から見ていた。まず待合室から眺めるとどうも姿勢がおかしい。腰が引けていたのだ。検定コースを走り回っている姿を見ていてもどこか覚束ない様な、見るものを不安にさせる走り様であったのである。

クランクは何とかクリアしていたがどうも肩が強張っているように取れ、さあ一本橋スラロームときた。全てクリアしようかというところでスラローム途中で転倒。その瞬間、待合室では小さな悲鳴が受験者の口々から漏れ出でた。

 

もう一つ、これは僕のミス。

最初の発進準備からエンジン始動等々、そういったところは問題無し。コースもしっかり記憶に在る。何も不安要素はない、はずだったのだ。

それはスラローム終了後に一度停止した後の始動時に起きた。

ヴオオ…、カクン。

何!エンストやと!ま、この時パニックになりかけたのは事実。

原因は何か。そう思った時に、「あ、2速のままやん」と気付けたのは幸い。エンジン再始動直後に1速に戻すことによりお咎めをさほど食らわずに次の関門へと走行。

全てを終え、試験官から合格を伝えられたときエンスト事案のことを話すとやはり向こうも「これでもうあかんかも」と感じたらしいがパニックにならず直ぐ復帰できたので問題はなかったとのこと。恐らく、他で些細なミスでの減点はあろうと思われるのでエンストからの復旧がスムーズにすまなかった場合は…。

 

検定を振り返れば、「思いの外すぐに終えてしまったなあ」との印象を受けた。これは今までの教習で走りまくったコースがこんな短時間で終わってしまうのか、そう思ったことによるものだ。多分5分以上はかかったが10分はかかっていないものと思われる。しかし、課題を消化していくとあっという間に全てが終わっていたのである。体感時間としては3分でも良いくらいだ。検定コースも慣れてしまえばどうということはない。無論、コースに慣れることが本来的な理想ではないのだが、裏を返せば僕自身がバイクにそこまで慣れたとも言える。

 

本質を得られたり。そう感じたのであった。これからは一般道で如何にうまく立ち回れるかが無事故運転へのカギとなろう。ちょっと怖い…。